英文スタイルガイド解説(18):単位の書き方

Googleが公開している開発者向け英文スタイルガイドから項目を1つ取り上げて紹介します。スタイルガイドは基本的には書く際に利用されますが、読む際にも参考になります。

単位の書き方

URL:https://developers.google.com/style/units-of-measure(2021-4-21閲覧)

今回は温度や通貨などの単位の書き方です。英文サンプルはGoogleのものです。

数字と単位との間のスペース

通常、数字と単位との間にはノンブレーキング・スペース(非分割空白)を入れます。HTMLでは文字参照の「 」です。

英文の場合、単語の区切れ目(つまりスペース)で改行されます。しかし数字と単位(例:64 GB)はまとめて表示したいので、改行されたくありません。そこで改行が発生しないスペースであるノンブレーキング・スペースを使います。

  • ✕ 64GB
  • ◯ 64 GB
  • ◯ 25 mm

ただし、単位が通貨、パーセンテージ、角度の場合、スペースは入れません。

  • $10
  • £25
    • ※イギリス・ポンドのこと
  • 65%
  • 180°

温度の場合、「°」と「C」(あるいはF)との間にノンブレーキング・スペースを入れます。また「K」(ケルビン)では数字と単位との間に入れます。

  • 50° C
  • 300 K

範囲の示し方

「数字+単位」で範囲を示す場合、単位はそれぞれの数字に付けるとしています。単位とは「MB」や「° C」のことで、一般名詞(例:files)は含まれません。

また、範囲はハイフン(-)ではなく単語「to」を使います。これはマイナス記号と誤解されるのを防止する目的です。

  • ✕ -40-85° C
    • ※ 単位(° C)が後ろにしか付いていない点、ハイフンを使っている点が✕
  • ◯ -40° C to 85° C

1,000を示すk

たまに「1,000」を示す「k」が用いられることがあります。その場合、以下をガイドラインにするとしています。

  • 数字と「k」との間にはスペースを入れない
  • 数字が何を指しているのか名詞を加える(「k」が「kilobyte」の略と誤解されるのを防ぐ目的)

後者は、以下の例のように「download operations」(ダウンロード処理回数)や「upload operations」(アップロード処理回数)という名詞を加えて、何が55,000や20,000なのかを明示しています。

  • ◯ On this plan, you are limited to 55k download operations and 20k upload operations per day.

通貨

通貨記号の「$」は、アメリカ・ドル以外にもさまざまな通貨を指すため、混同しそうであれば明示するとしています。以下の例はアメリカ・ドルのことです。

  • ◯ US$10

割合

「〜ごとに」や「毎〜」を示す際に、スラッシュ(/)ではなく「per」を使うとしています。ただし表内などスペースが限られている場合はスラッシュで問題ありません。

また「per」の省略である「p」は、広く認知されている場合にしか用いません。たとえば「ギガビット毎秒」を示す「Gbps」です。

  • ✕ requests/day
    • ※ 表内などでは可
  • ◯ requests per day
  • ✕ Gb/s
    • ※ スラッシュではなくperを用いるべきだが、「Gbps」は認知されているので「p」で可
  • ◯ Gbps

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[筆者紹介]

西野 竜太郎

Ryutaro Nishino

翻訳者/著者

訳書に「血と汗とピクセル」、著書に「アプリケーションをつくる英語」(第4回ブクログ大賞)、「ITエンジニアのための英語リーディング」、「ソフトウェア・グローバリゼーション入門」、「アプリ翻訳実践入門」など。

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