頻出英語表現(6):代わりに

プログラミング関連のドキュメントで頻出する英語表現を紹介します。とりわけAPIリファレンスやマニュアルでよく用いられる表現を取り上げます。


今回は「代わりに」という表現です。たとえば操作手順の説明で、(メインではないかもしれないが)別のやり方があると提示するときに使われます。

▼ alternatively

「代わりに」という意味の副詞です。文頭に置いて代替案を提示する際によく用いられます。例:

  • Alternatively, you can specify a user by name.
    • 代わりに、名前でユーザーを指定することもできます。

よく似た単語に「alternately」があります。これは「交互に」や「1つ置きに」という副詞なので、混同しないようにしましょう。

▼ alternative

上記alternativelyは副詞ですが、名詞または形容詞として「alternative」があります。

まず名詞は「代わり(のもの)」という意味です。「as an alternative (to 〜)」という形でよく登場し、「(〜の)代わりとして」という日本語になります。例:

  • As an alternative, you can use the JSON format.
    • 代わりとして、JSON形式を使用できます。
  • Consider using the split() method, as an alternative to this method.
    • このメソッドの代わりとして、split()メソッドの使用を検討します。
    • ※ 前置詞は「alternative to」とtoである点に注意。

次に、形容詞は「代わりの」や「別の」という意味です。形容詞であるため何らかの名詞を修飾します。例:

  • This class provides an alternative method to create an HTML file.
    • このクラスはHTMLファイルを作成する別の方法になります。

▼ その他の表現

「代わりに」を表す英語表現は他にもあります。一般的にはalternativelyよりも基本語とされる「instead」という副詞です。例:

  • Instead, call the function described below.
    • 代わりに、以下で説明する関数を呼びます。
  • For Linux, use the following command instead:
    • Linuxでは、代わりに次のコマンドを使います:
    • ※ insteadが文末に置かれるときは「, instead」のようなカンマを使わない実例が多い。

[筆者について]
西野竜太郎。IT分野の英語翻訳者/リンギスト。訳書に「血と汗とピクセル」、著書に「アプリケーションをつくる英語」(第4回ブクログ大賞)、「ITエンジニアのための英語リーディング」、「ソフトウェア・グローバリゼーション入門」、「アプリ翻訳実践入門」など。ブログTwitter