MS英文スタイルガイド:UI操作を表す英語動詞

Microsoftが公開している英文スタイルガイドから項目を取り上げて紹介します。記事の英語難易度は「中級」です。


今回はopenやselectなど、UI操作を表す際に用いる動詞です。

英文の例は同社のもので、ボールド部分はUIラベル(ボタン名など)を表しています。

open

「開く」という動詞で、プログラミング必須英単語の前提英単語100の単語です。

▼使用場面

  • アプリとプログラム
  • ファイルのエクスプローラー
  • ファイルとフォルダー
  • ショートカット・メニュー
  • ブレード
    • ※Microsoft社のAzure Portalにおけるペインのこと
  • ウェブサイトやウェブページの場合、UIと調和する場合にのみ使用。それ以外は「go to」を使う
  • コマンドやメニューには使わない

▼例

  • Open Photos.
  • To open the document in Outline view, select View > Outline.
  • In WindowName, open the shortcut menu for ItemName.

close

「閉じる」という動詞で、前提英単語100の単語です。

▼使用場面

  • アプリとプログラム
  • ダイアログボックス
  • ファイルとフォルダー
  • 通知とアラート
  • タブ
  • ブレード
  • プログラムやアプリが問題に遭遇し、処理を継続できなくなった際の動作
    • 「stop responding」(応答しない)とは別

▼例

  • Close the Alarms app.
  • Close Excel.
  • Save and close the document.

leave

「離れる」や「離脱する」という動詞です。

▼使用場面

  • ウェブサイトとウェブページ

▼例

  • Select Submit to complete the survey and leave this page.

go to

「〜に行く」という動詞です。

▼使用場面

  • メニューを開く際
  • UI内でタブなど別の場所に移動する際
  • ウェブサイトやウェブページに移動する際
  • 指示文が短い場合は「On the ◯◯ tab, in the …」のような表現も可(下記の最後の例)

▼例

  • Go to File, and then select Close.
  • On the ribbon, go to the Design tab.
  • Go to Example.com to register.
  • On the Deploy tab, in the Configuration list …

select

「選択する」という動詞で、ベーシック300の英単語です。

▼使用場面

下記のようなものをユーザーに選んでもらう際に用いる。

  • ボタンなどのオプション
  • チェックボックス
  • 値をリストボックスから
  • 項目をメニューやショートカットメニューから
  • 項目をギャラリーから
  • キーやキーボードショートカット(下記の最後の例)

▼例

  • Select the Modify button.
  • For Alignment, select Left.
  • Select Ctrl+Alt+Delete.

▼注

  • マウス操作に限定される「click」という単語は、動詞として取り上げられていない点に注意してください
  • 同義語のchooseとの使い分けが下記choose内で説明されています

select and hold、select and hold (or right-click)

「選択して維持する」という意味で、通常は日本語で「長押し」と表現されます。

▼使用場面

  • UI上で要素を押し続ける動作を表す際
    • 「Select and hold (or right-click)」は、タッチ操作機器に限定しない場合に使ってよい(下記2つ目の例)

▼例

  • To flag a message that you want to deal with later, select and hold it, and then select Set flag.
  • Select and hold (or right-click) the Windows taskbar, and then select Cascade windows.

>

半角の大なり記号です。

▼使用場面

  • 連続的な操作を表す際
    • UI上に明確に経路があり、各ステップで操作方法が同一の場合にのみ使う
    • 記号自体はボールドにせず、前後にはスペースを入れる

▼例

  • Select Accounts > Other accounts > Add an account.

clear

「消去する」という動詞で、ベーシック300の単語です。

▼使用場面

  • チェックボックスで選択を解除する際

▼例

  • Clear the Header row check box.

choose

「選択する」という動詞で、前提英単語100の単語です。

▼使用場面

  • ユーザーが自分の好みや望む結果に応じてオプションを選択する際
    • ※「ユーザーの好みで選ぶ」(選好)というニュアンスがあるのがselectとの違い

▼例

  • On the Font tab, choose the effects you want.

switch、turn on、turn off

switchは「切り替える」という動詞で、ベーシック300の単語です。また「turn on」は「オンにする」、「turn off」はオフにするという熟語です。

▼使用場面

  • トグルキーやトグルスイッチを切り替える際
    • ※トグルは、オン/オフの2つの状態があるもの

▼例

  • Use the Caps lock key to switch from typing capital letters to typing lowercase letters.
  • To keep all applied filters, turn on the Pass all filters toggle.

Enter

「入力する」という動詞で、ベーシック300の単語です。

▼使用場面

  • ユーザーに対し、値をキーボード入力、または何らかの方法で挿入してもらう際
  • ユーザーに対し、コンボボックスで値をキーボード入力または選択してもらう際

▼例

  • In the search box, enter …
  • In the Tab stop position box, enter the location where you want to set the new tab.
  • In the Deployment script name box, enter a name for this script.

move、drag

moveは「移動する」という動詞で前提英単語100、dragは「ドラッグする」という動詞です。

▼使用場面

  • ドラッグ操作やカット&ペースト操作で、何かを別の場所に動かす際
    • アプリ、ダイアログボックス、ファイル、ブレードなどを含め、タイルや開いた状態のウィンドウに使う

▼例

  • Drag the Filename file to the Foldername folder.
  • Move the tile to the new section.

zoom、zoom in、zoom out

zoomは「ズームする、拡大縮小する」という動詞、「zoom in」は「ズームインする、拡大する」、「zoom out」は「ズームアウトする、縮小する」という句動詞です。

▼使用場面

  • 画面やウィンドウの表示倍率を変更する際

▼例

  • Zoom in to see more details on the map.
  • Zoom out to see a larger geographic area on the map.

(ライセンス表示: 本ページの一部内容は、Creative Commons 4.0 Attribution Licenseに基づきMicrosoft社の著作物を改変して利用しています。)


[筆者紹介]

西野 竜太郎

Ryutaro Nishino

翻訳者/ソフトウェア開発者

訳書に「血と汗とピクセル」、「リセットを押せ」、著書に「アプリケーションをつくる英語」(第4回ブクログ大賞)、「ITエンジニアのための英語リーディング」、「ソフトウェア・グローバリゼーション入門」、「アプリ翻訳実践入門」など。
産業技術大学院大学修了(情報システム学修士)、東京工業大学大学院博士課程単位取得(専門は言語学)。TOEIC 985点。
東京通信大学外部講師。

リンク:ウェブサイトTwitter

Profile Picture