英文スタイルガイド解説(4):リストの使い方1

日本語ネイティブ向け英語スタイルガイドの「IT英語スタイルガイド」も公開しています。まとまった情報が必要な場合にご参照ください。

Googleが公開している開発者向け英文スタイルガイドから項目を1つ取り上げて紹介します。スタイルガイドは基本的には書く際に利用されますが、読む際にも参考になります。


今回は、情報を見やすく整理するリストの使い方に関する第1回目です。

リストの使い方(1)

URL:https://developers.google.com/style/lists (アクセス:2020-02-18)

同スタイルガイドでは、リストの種類として以下の5つを挙げています。

番号リスト

順に実行する手順で使う。

例:

Here’s a sequence of steps to follow:
  1. Open the box.
  2. Remove the bobcat from the box.
  3. Feed the bobcat.

使うHTML要素:ol、li

文字リスト(アルファベット大文字)

選択肢(とりわけ択一)を示すのに使う。

例:

A. Java
B. JavaScript
C. Go
D. Dart

使うHTML要素:ol(”upper-alpha”)、li

中黒リスト

順序でも選択肢でもないもので使う。

例:

Here’s a list of things that can go wrong, in no particular order:
  ・Your bicycle might explode.
  ・The sun might go out.
  ・An ant might break its leg and require a tiny splint.

使うHTML要素:ul、li

説明リスト

用語と、その定義や解説というセットに使う(用語集)。

例:

Here are some descriptions of types of birds:
Emu
    The best kind of bird.
Crow
    The other best kind of bird.
Peacock
    Also the best kind of bird.
Phoenix
    An even better kind of bird.

使うHTML要素:dl、dt、dd

見出し中黒の説明リスト

スペースを節約しつつ、用語+定義などのセットに使う。見出しはボールド。

例:

Here are some descriptions of types of birds:
  ・Emu. The best kind of bird.
  ・Crow. The other best kind of bird.
  ・Peacock. Also the best kind of bird.
  ・Phoenix. An even better kind of bird.

使うHTML要素:ul、li


なお、項目を見やすく提示する方法としては「リスト」のほかに「テーブル」があります。どちらを使うかの判断基準として以下が挙げられています(リンク。2020-02-18アクセス)。

・各項目が1つのまとまり。例:プログラミング言語名一覧、手順
  → 番号リスト、文字リスト、中黒リスト(ol、ul)
・各項目がペアのデータ。例:用語と定義
  → 説明リスト(dl)
・各項目が3つ以上のデータ
  → テーブル

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[筆者紹介]

西野 竜太郎

Ryutaro Nishino

翻訳者/情報技術者

著書に『アプリケーションをつくる英語』(第4回ブクログ大賞)、『ITエンジニアのための英語ライティング』、『ITエンジニアのための英語リーディング』、『ソフトウェア・グローバリゼーション入門』など。
産業技術大学院大学修了(情報システム学修士)、東京工業大学大学院博士課程単位取得(専門は言語学)。TOEIC 985点。
東京通信大学外部講師。

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