英文スタイルガイド解説(15):コロンの使い方

Googleが公開している開発者向け英文スタイルガイドから項目を1つ取り上げて紹介します。スタイルガイドは基本的には書く際に利用されますが、読む際にも参考になります。

コロン(:)の使い方

URL: https://developers.google.com/style/colons (2021-1-27閲覧)

基本的な使用方法

コロンは日本語表記であまり馴染みがない上に、英語母語話者でも使い方に悩む句読点です。たとえばノースカロライナ大学の資料では、以下を基本的な使用方法として挙げています。

  1. リスト、名詞/名詞句、引用、例/説明を導く
    • つまりコロンの直後にこれらが示される
  2. 文どうしをつなげる
    • 2文目が1文目の要約や説明になっている
  3. 時刻やタイトルなどで慣習的に使う

3番目は「12:45」(時刻)や「Terminator 2: Judgment Day」(映画のタイトル)のような形で使われ、それほど難解ではありません。一方、1、2番目は悩むことがあります。

ただしプログラミング英語を書く際によく使うのは1番の用法で、実際にGoogleスタイルガイドでも1番を想定した例文になっています。中でも最初の「リスト」を導くケースは使う場面が多いでしょう。そこで以下でも、リストを導くケースを想定して説明します。

コロンの前は完全な文に

リストを導くコロンは、完全な文の形(独立節)にします。例文はGoogleのものです。

  • ✕ The fields are:
  • ◯ The fields are defined as follows:

後者にリスト項目A〜Cを補うと、全体としては次のようになります。

The fields are defined as follows: A, B, and C.

AやBが短い言葉であれば、上記の書き方で問題ありません。ただしAやBに長い文や複雑な文などが入る場合は、次の形の方がユーザーは読みやすくなるでしょう。

The fields are defined as follows:
– A
– B
– C

また、例文にあるように、リストを導く際に「follow」という単語がよく使われます。上記の「〜 as follows:」に加え、「The following are 〜:」などの形がよく見られます。詳細はこちらの記事をご覧ください。

文中のコロンの直後は小文字

通常、文中で使うコロンの直後では、単語を小文字で書きます。

  • ◯ When you add or update content to an existing project, remember to take these steps: review the style guide; use checklists; enlist a fellow writer or an editor to copyedit your work; and request a developmental edit if you feel that it’s warranted.

ただし固有名詞(例:Google)や引用などが続く場合は小文字にする必要はありません。


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[筆者について]
西野竜太郎。IT分野の英語翻訳者/リンギスト。訳書に「血と汗とピクセル」、著書に「アプリケーションをつくる英語」(第4回ブクログ大賞)、「ITエンジニアのための英語リーディング」、「ソフトウェア・グローバリゼーション入門」、「アプリ翻訳実践入門」など。ブログTwitter