HTMLタグで覚える英単語(6):em、i、ins、kbd、mark

プログラミングをしているとHTMLに触れる機会はよくあります。そういったHTMLタグ(<b>など)の名前から英単語を覚えてみましょう。

記事の英語難易度は「初〜中級」です。


前々回前回に引き続き、今回はテキスト関連の3回目です。em、i、ins、kbd、markを取り上げます。

<em>

<em>は「emphasis」のことです。

emphasisは「強調」という名詞です。また動詞はemphasize(強調する)です。

ある言葉を周囲の言葉よりも強調したい場合に用いるタグ(要素)です。一般的にはイタリックで表示されます。

▼ HTMLのサンプル

<p>このボタンをクリック<em>しない</em>でください。</p>

▼ 実際の表示

このボタンをクリックしないでください。

<i>

<i>はHTML4までは「italic」です。

italicは「イタリック体(斜体)」という名詞、または「イタリック体の(斜体の)」という形容詞です。斜体という言葉から分かるように、少し右に斜めに傾いて表示される書体です。

ただしイタリックかどうかのスタイルはCSSで指定すべきという考え方となり、MDNではHTML5から「idiomatic text」と説明しています。

idiomaticはidiom(名詞:慣用句)の形容詞です。「慣用句を含む」や「ある言語に特徴的な」という意味ですが、正直なところ、やや覚えにくい印象です。そのため、とりあえずはHTML4まで「italic」の意味だったと理解しておいてもよいでしょう。

<i>は外国語の慣用句(例:et cetera)のほか、学名や専門用語などで使うとしています。

▼ HTMLのサンプル

<p>アナログ回線のデータ通信における変調速度の単位を<i>ボー</i>と言う。</p>

▼ 実際の表示

アナログ回線のデータ通信における変調速度の単位をボーと言う。

<ins>

<ins>は「insert」のことです。

insertは「挿入する」という動詞で、プログラミング必須英単語600+のアドバンスト300に入っています。

<ins>は後になって追加されたテキストを示す際に用いられます。前回紹介した<del>と反対の意味です。

表示はスタイルシートの設定で異なりますが、一般的には下線やハイライトなどが用いられるようです。

▼ HTMLのサンプル

<p>当日はJR秋葉原駅<ins>(補足:電気街口)</ins>にお集まりください。</p>

▼ 実際の表示

当日はJR秋葉原駅(補足:電気街口)にお集まりください。

<kbd>

<kbd>は「keyboard」のことです。単語内の子音3つを合わせて作られています。

keyboardは文字通り「キーボード」という名詞です。

キーボードなどユーザーからの入力を示す際に用いられるタグ(要素)です。通常は等幅フォントで表示されます。

▼ HTMLのサンプル

<p>「$」を入力するには、<kbd>shift</kbd>キーを押しながら、数字の<kbd>4</kbd>キーを押します。</p>

▼ 実際の表示

「$」を入力するには、shiftキーを押しながら、数字の4キーを押します。

<mark>

<mark>はそのまま「mark」です。

markは「印を付ける」という動詞、または「マーク」や「印」という名詞です。

<mark>は参照用の目印としたい場合や、引用テキスト内(<blockquote>内など)で読者に注目してもらいたい場合に用いるとしています。通常は蛍光ペンを付けた形で表示されます。

▼ HTMLのサンプル

<p>夏目漱石は『吾輩は猫である』で「書生」という言葉を使っている。</p>
<blockquote>吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは<mark>書生</mark>という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ。この<mark>書生</mark>というのは時々我々を捕えて煮て食うという話である。</blockquote>

▼ 実際の表示

夏目漱石は『吾輩は猫である』で「書生」という言葉を使っている。

吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで始めて人間というものを見た。しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ。この書生というのは時々我々を捕えて煮て食うという話である。

英単語まとめ

  • emphasis【名詞】強調
    • 動詞はemphasize(強調する)
  • italic【名詞/形容詞】イタリック体/イタリック体の
  • insert【動詞】挿入する
    • アドバンスト300
  • keyboard【名詞】キーボード
  • mark【動詞/名詞】印を付ける/マーク、印

[筆者紹介]

西野 竜太郎

Ryutaro Nishino

翻訳者/ソフトウェア開発者

訳書に「血と汗とピクセル」、「リセットを押せ」、著書に「アプリケーションをつくる英語」(第4回ブクログ大賞)、「ITエンジニアのための英語リーディング」、「ソフトウェア・グローバリゼーション入門」、「アプリ翻訳実践入門」など。
産業技術大学院大学修了(情報システム学修士)、東京工業大学大学院博士課程単位取得(専門は言語学)。TOEIC 985点。
東京通信大学外部講師。

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