MS英文スタイルガイド:リストの書き方

Microsoftが公開している英文スタイルガイドから項目を取り上げて紹介します。記事の英語難易度は「中〜上級」です。


今回はリストの書き方です。サンプルの英文はMicrosoftのものです。

【補足】以前、Googleスタイルガイドにおけるリストの書き方(その1その2)を取り上げました。

リストの基本

リストの項目数は2〜7個とします。各項目は短くし、読み手がひと目で少なくとも2つ、できれば3つ、視認できるようにします。1つの項目内に短い段落を複数個入れても構いませんが、その長さにするのは控えめにします。

リスト内の項目は並列で書きます。例えば、名詞のみ、あるいは、動詞から始まる句のみといった形です。

中黒リスト

中黒リストは、共通した特徴を持つものの、順序に意味はない項目に使います。

▼サンプル1

The database owner can:

  • Create and delete a database.
  • Add, delete, or modify a document.
  • Add, delete, or modify any information in the database.

※ 上記の例は、実は翻訳を考慮した場合に望ましい形式になっていません。詳しくは後述します。

数字リスト

数字リストは、順序がある項目(例:操作手順)や、優先順位がある項目(例:トップ10)に使います。

▼サンプル2

To sign on to a database

  1. On the File menu, select Open database.
  2. In Username, enter your name.
  3. In Password, enter your password, and then select OK.

導入テキスト

リスト直前の導入テキストでは、リストの意図が明確になるようにします。この導入テキストは、見出し、完全な文、またはコロンで終わる文断片とします。

導入テキストを見出しとした場合、この後に説明文は書きません。また見出しの末尾にコロンやピリオドは置きません。(※サンプル2のような形)

翻訳を考慮した書き方

コンテンツが翻訳される場合、導入文がリスト項目で補完されて完全な文になる書き方はしないようにします。

例えば、上記サンプル1は導入文が「The database owner can:」です。そして最初のリスト項目は「Create and delete a database.」なので、導入文とリスト項目が合わさって初めて完全な文になります(The database owner can create and delete a database.)。このような書き方は翻訳が難しくなるため、望ましくないということです。

キャピタリゼーション

キャピタリゼーションとは、文頭の英単語の頭文字を大文字にすることです。

特に理由がない限り、大文字にします。理由とは、例えば小文字で書くコマンドです。リスト内で大文字と小文字が混じっていれば統一します。

句読点

中黒リストおよび番号リストでは、下記の場合にピリオドを付けます。

  • コロン前の導入テキストと合わさって完全な文となる項目
    • ※上記サンプル1のような場合
    • ただし、すべての項目が3語以下である場合、または、項目がUIラベル、見出し、小見出し、あるいは文字列(例:ファイル名)である場合、ピリオドは付けない
  • 完全な文となっている項目

リスト項目の末尾に、セミコロン、カンマ、接続詞(andやor)は付けません。


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[筆者紹介]

西野 竜太郎

Ryutaro Nishino

翻訳者/ソフトウェア開発者

訳書に『血と汗とピクセル』、『リセットを押せ』、著書に『アプリケーションをつくる英語』(第4回ブクログ大賞)、『ITエンジニアのための英語リーディング』、『ソフトウェア・グローバリゼーション入門』、『アプリ翻訳実践入門』など。
産業技術大学院大学修了(情報システム学修士)、東京工業大学大学院博士課程単位取得(専門は言語学)。TOEIC 985点。
東京通信大学外部講師。

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